ご証言を賜りました皆様(ご職位は当時のものです)
現代芸術社社長 長嶋武彦様 本文
一九二〇年四月二〇日、福島県生まれ。早稲田大学文学部西洋哲学科卒業。四五年、大学院に進みドイツ浪漫主義を研究。『主婦と生活』編集部勤務の後、文芸図書の装幀工房、雑誌編集や長嶋書房を自営。六〇年一〇月、現代芸術社を創設。七一年から八七年まで、劇団木馬座代表取締役。
勁文社専務取締役,越野商会第二営業部(シート部門)部長 小此木二郎様 本文(勁文社)| 本文(越野商会)
昭和7年東京生まれ。37年4月縁あって勁文社に入社、越野商会との取引も38年、私が夜汽車に乗って大阪まで行き社長にお願いしたのが最初でした。その後取引も順調に推移、勁文社の社長と越野社長が親密となり越野商会の人手不足を補完するのに私が数年出向することとなりました。40年8月のことです。しかし、他シートメーカーの商品も扱うシート卸会社の立場上、表面的には私は勁文社を退社して越野商会に入社した形をとりました。43年11月勁文社の要請により東京に戻り、同社もカーステレオテープに業態を転換していたのでそれの拡販、その後書籍出版に転換、55年退社。独立。
日本アーサー社長 紀本仁作様 本文
昭和2年6月10日生れ(卯年).大阪市東成区東小橋尋常小学校,大阪府立住吉中学校卒業,旧制大阪高等学校理科乙類(新制大阪大学教養学部)修了,軍需工場へ学徒動員.終戦後,傷痍軍人の父を携へ母,又女3姉妹と弟の生活のため,兄俊夫の復員を待って姉ヒロと電気商品の運び屋,ラヂオ・電蓄の修理屋をはじめ,紀本無線研究所,紀本電気,大阪ネオン,紀本電気産業,紀本電子と発展してゆく.又映画劇場を創業,経営.レジャー関連としてフォノシート,レコード産業に轉じ,ニッポンレコード(株)を設立(現在,紀本興産(株)と社名変更し,主に不動産業を営む).
紀本興産株式会社代表取締役社長,紀本電子工業株式会社相談役,総合科学株式会社監査役,NPO法人クラシック音楽興隆会評議員,NPO法人関西芸術振興会評議員,(元)テイチク・フォノ・グラフ発行人,(元)レコード特信出版社取締役関西支局長.
朝日ソノプレス社,朝日ソノラマ代表取締役社長 アンドレ・キャラビ様 本文
1927年フランス生まれ.モンペリエ大学卒業.ワインの販売,書籍,レコードの輸出を手掛けた後,55年来日.「日本ディスク」を設立し,デュクレテ・トムソンレーベルの国内盤を発売.59年朝日ソノプレス社代表取締役社長.72年より小学館,73年凸版印刷との合弁会社「日本ビデオシステム開発」取締役に就任.86年レジオン・ド・ヌール勲章受勲.フランスペンクラブ会員.
コダマプレス編集長 来嶋靖生様 本文(社の概要)
私は昭和30年有斐閣に入社、六法全書編集室に所属、34年、上司の六法編集長田中京之介と先輩編集者伊部利秋が以前から極秘で進めていた新企画を応援せよと命じられ、フォノシート出版に関与、同年10月「KODAMA」「AAA」創刊のためまさに不眠不休で働きました。以後、編集の中心にあって、36年から編集長となり、録音、編集の実務はほとんど目を通し、40年、河出書房の音楽企画担当として転出するまで、有斐閣出向社員と言う身分のままコダマプレスの編集実務を担当しました。
朝日ソノプレス社,朝日ソノラマ編集部員 橋本一郎様 本文
昭和11年福島県郡山生まれ.同志社大学文学部卒業.36年朝日ソノプレス社入社.38年業界初の国産TVまんがシート「鉄腕アトム」を企画・制作,以後,多数のまんがソノシート,41年より並行して「サン・コミックス」を手掛ける.日音などでのペンネームは今戸悠.
ソノレコード編集代表 斎藤駿様 本文
1935年東京本駒込生まれ.59年早稲田大学文学部露文科卒.同年現代芸術協会入社,TV芸術専門誌『テレビドラマ』の編集者となり,ソノレコードへ移行後も,シート業界初の映画音楽専門誌『月刊映画音楽』の編集長をはじめ,同社におけるシート出版の企画・編集の責任者を務める.66年退社,東京こども教育センター,さらに76年日本ヘルスメーカーを設立,87年カタログハウスに商号変更,2007年まで同社代表取締役社長,16年より相談役.
ミュージック・グラフ,エルム代表取締役社長,現代芸術社編集長 今井恒雄様 本文(ミュージック・グラフ) | 本文(エルム)
昭和11年新潟県生まれ.35年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業.双葉社記者,現代芸術社編集代表を経て,38年ミュージック・グラフ,41年ふらんす書房をそれぞれ創業,ポピュラー音楽のカバー,テレビマンガなどのシートを発行.43年エルム代表取締役,怪獣絵本・レコードなど子供向け商品を手掛けた後,一般向けのレコード・テープ制作にも進出.62年日本コムを設立,マンガ同人誌ブームの基礎を築く.平成16〜29年北辰堂出版会長.
皆様ご多忙にもかかわらず,細かな点まで丁寧にご教示下さいました.厚く御礼申し上げます.有り難うございました.